【日産・ノートe-POWER】4WDとGT-Rは全く違う4WDシステム

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【日産・ノートe-POWER】vs GT-Rの4WDシステム

GT-Rと言えば、ノーマルでも1000万円の購入価格を誇るR35のイメージが強いでしょう。つい最近、キュートな性格と、凄いテニスプレーヤーとして話題絶頂の大阪なおみ選手に、日産からプレゼントされたGT-Rニスモとなれば、2000万円に近い購入価格として知られる、まさにスーパーカーです。ところで、スーパーカーの日産GT-Rが、実は雪道にも強いスポーツカーだということをご存知でしょうか?そもそもGT-Rは4WDシステムを搭載していて、同じ日産がリリースしているFR駆動のフェアレディZとは決定的に異なります。

2016年の暮れ、これまでTOYOTAに市場を独占されていた、かつての日産を、再び王座へ復活の道を導いたトップ指導者の逮捕で、今は混乱を極めている”NISSAN”の話題はさておき、ノートe-POWERの4WDをリリースしている、同じく日産がリリースしているGT-Rの4WDシステムについて、違いを考えてみましょう。ラリーで知られる三菱・ランエボや、スバル・インプレッサは、フルタイム4駆で知られる速さを求めるスポーツカーとして有名ですが、GT-Rには”時々4駆”と呼ばれる4WDシステムが搭載されています。

GT-Rに搭載された4WDシステムは、日産が開発した電子制御トルクスプリットと呼ばれる4輪駆動システムで、”Advanced Total Engineering System for All Electronic Torque Split”の頭文字を取って”アテーサE-TS”と呼ばれています。簡単に言えば、通常は後輪駆動で走行しているGT-Rですが、後輪が滑り出すと、電子制御された油圧のチカラを利用して、前輪のトルクを増大させて、ドライバーのステアリング方向へと、GT-Rを曲がり易くしちゃおうというシステムです。だから”時々4駆”と呼ばれるのです。

このGT-Rの”時々4駆”を支えているモノとして、ステアリングの操舵角を監視しているセンサーや、コーナーでの”横G”を監視するセンサーなど、様々な電子デバイスの存在と働きが重要で、これによってトルク配分を1:100(FR)から50:50(4WD)とコントロールしています。GT-Rが高速でも安定したハンドリングを実現しているのは、この搭載された4WDシステムが優れているからです。GT-Rに搭載された、アテーサE-TS式4WDシステムの決定的な特徴は、メカデバイスで構成されたクルマを、各部センサーの情報に基づいて、電子制御によってクルマをコントロールしているという点でしょう。

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【日産・ノートe-POWER】4WDシステム

一方で、発電の為に1.2Lエンジンを搭載したノートe-POWERですが、駆動系は100%電気のモーターで制御されているという点が、ノートe-POWERの4WDシステムと、GT-Rに搭載された4WDシステムの大きな違いです。この両システムにおいて、決定的に異なるのは、ノートe-POWERの駆動部分が完全電気制御で、GT-Rメカエンジンの電子制御と言えるでしょう。この似ているようで、全く異なる両4WDシステムがもたらすモノとして、電気モーターの特徴が大きく関わっています。

ところで、GT-Rの駆動システムを支えている油圧は、パスカルの原理で知られるように、受圧面積の差を利用することで、小さなチカラで大きなチカラをコントロールできることが最大の利点です。GT-Rに搭載された強大なパワーを生み出すトルクコントロールは、絶対的パワーを搭載したGT-Rの”じゃじゃ馬”のような強いトルクを、まるでドライバーの意思に沿って、なるべく自然にコントロールできる優れたシステムなのですが、eーPOWERに搭載された電気モータが直接監視している”トルク制御”における”反応速度”の違いは、GT-Rに搭載された複雑な機械動作を、電子センサーを介して行うのに対して、これらの介在物が無い電気モータシステムは非常にシンプルで、圧倒的なアドバンスがあると言えるでしょう。

またガソリンエンジンが、アクセルオンで燃料混合ガスをエンジン内に供給して圧縮させてから、プラグのスパーク(点火)で爆発させてから回転エネルギーを得るという工程を得るのに対して、電気モーターはアクセルオンですぐに電気エネルギーをトルクのパワーに変換できるという点で、メカ(機械)と電気は、根本的に構造が異なります。

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【日産・ノートe-POWER】4WDシステムまとめ

ノートe-POWERの4WD仕様には、これまでの前輪用電気モーターに加えて、後輪用の電気モーターが搭載されています。仕組みとしては、GT-R同様に前輪が滑り出したら、後輪がアシスト(サポート)するという制御は、双方とても似ているのですが、電気モーターは、駆動状況の回転速度(速さ)とトルク(パワー)を、複雑なメカシステムよりもシンプルに常時直接的に監視することが可能です。言い換えると、GT-Rでは、メカによるタイヤの回転とパワー状況を、電子デバイスのセンサを介して監視している状況にあたります。

分かり易く言うと、回転トルクを、直接ご自身の目や感覚で得た情報で制御しているのがノートe-POWER(電気)だとしたら、GT-Rはメカ駆動の回転状況を、センサーという”通訳”を介して電子制御しているイメージになるでしょう。だからクルマをコントロールするドライバーの意思とクルマの反応の間には、少なからず”タイムラグ”と呼ばれる違和感が存在するのです。メカを電気に変換する”介在物”を介するGT-Rの制御と、電気モーターの速度とトルクを直接的に制御するe-POWERだと、どちらがより自然にドライバーと(感覚的に)意思疎通ができるかは明らかでしょう。

電気モーターによるアクセルオンの加速、アクセルオフの減速、前輪のスリップから後輪アシストの反応レスポンスに加え、GT-Rに比べておよそ500kgも車重が軽いノートe-POWERの4WDの構造的なシンプルさによる消耗タイヤの負担軽減。そして何より、GT-Rの購入価格が1000万円から2000万円であるのに対して、ノートe-POWERの4WD仕様は、わずか300万円もあれば、かなりの装備になるでしょう。また、ハイオクのGT-Rの燃費がカタログ値でも8km/L代なのに対して、ノートe-POWERならレギュラーガソリンでも20km/L以上の燃費も可能でしょう。

前輪と後輪でそれぞれ独立した、二つの電気モーターがもたらす、素直で最適なトルク制御によって行われるハンドリングとアクセルワークは、これまでの4駆には無い異次元の安定性の走りと感性を予感させます。とは言え、現在の国産車で最強のトルクを誇るGT-Rには、ドライバーが操るにはあり余るほどに強大なパワーを、高次元でドライバーの意思にシンクロさせてくれる、クルマ本来の楽しさを備えたクルマです。メカを「意のままに操る」というコンセプトで開発されたGT-Rは、「速く走る」ためのコストの抑制を取り外した不思議な魅力を持ったスーパーカーであることは、間違いないでしょう。

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